魁! 無双祭塾!(第9話)

 まんまと春日山さんの罠(?)に嵌まり、Tシャツを買うことになりそうな程、汗をかかされた僕でしたが、山の頂にあるあ本丸跡から眺める上越市街の眺めは、7年前に見たとき同様、感動的なものでした。
 そして僕のブログで山上を訪れた際には、必ずやる例のコントを今回は無双祭さんにやって頂きました。では、どうぞ。
「ごらんなさい、シンジ君。あなたの守った街よ」
 はい、どうもありがとうございます。
 そこそこの時間、眺望を楽しんだ僕らは、往路とは別のルートで下山を開始。
 往路は、ひたすら山道を登るだけでしたが、復路には、謙信が出陣前に籠もったと言われる毘沙門堂(たぶん後世に造られたもの)やら、直江兼続の邸跡などがありました。こう言ってはあれですが、大したものではないのですが、当時に思いを馳せて楽しみました。史跡に行くには、この楽しみ方ができないと、どうにもならないすよ。
 こうして最初に立ち寄った神社の裏に戻って来た僕らは、さっそくTシャツを買うべく土産物屋へと繰り出します。
 すると、その最中。僕は思いがけないものを目にしました。
 先程はいなかったはずの上杉謙信公が、そこに居たのです!
 …はい、盛りました。上杉謙信公が蘇るはずもなく、正確に言えば、最近、各地で結成されている 『おもてなし武将隊』の上杉謙信役の人が居たと言うべきでしょう。
 『おもてなし武将隊』とは、その名のとおり、各地の町興しの一環で、その土地に縁のある武将に扮した人々が、観光客を出迎え、一緒に写真を撮るなどのサービスで、文字どおりもてなしてくれるといった趣向のものです。
 正直、僕個人としては、『上杉家ゆかりの武将のコスプレをした市の観光課の職員』といった認識なので、あまり興味がそそられません。エロイ格好をしたくの一とかなら、興味はあるんですけど(笑)。
 でもTシャツ購入のためには、謙信公の前を通り過ぎねばなりません。
 こういうときは、目を合わせず、息もつかずに駆け抜ければいいのさ!
 覚悟を決めて突撃する僕でしたが、謙信公も客が途切れて暇を持て余したいたのでしょう。
 ネギを背負ったカモを見逃すはずがありません。
「おぬしら、どこから参られた?」
 はっ、話かけられちゃった!
 普段、人と話をする仕事をしているのに、妙に人見知りする僕がドギマギしたところで、次回に続きます。
 ゲンは、この危機をどう乗り切るのか!? (つづく)