西愛知奇行(第7話)

 しばらくして、牡蠣が焼き上がり、僕らはさっそく口にします。
 生牡蠣も牡蠣フライも好きですが、焼き牡蠣もなかなかどうして、美味しいものです。
 しかしながら、味は良かったものの、店員のオバサン、いや、ここからは蔑みの意味を込めて、敢えてクソババァと呼びましょうか。店員のクソババァの態度が最悪。
 ただでさえ、購入のときに苛立ちを覚えたのですが、食い終わった後も、容器を返しに行った僕の姿が目に入っているにもかかわらず、完全無視。
 ヒート・アクション(ババァの後頭部の髪の毛を鷲摑みにし、そのまま貝を焼く網に押し付ける荒業)を繰り出そうかと思ったのですが、さすがに愛知県警のお世話になるわけにはいきません。
 痺れを切らして、声をかけると、こちらを見向きもせず、
「そこら辺においといて」
 とのこと。
 他の客がいて、忙しいわけでもないのにです。
 客引きのときだけ腰が低く、金の清算さえ済んだら、客を客とも思わぬ貴様に、客商売をする資格はねぇッ!
 あまりの態度の悪さに、僕は牡蠣の殻が乗った皿を叩きつけるようにして、その辺りにおいて帰りました。
 店員のクソババァの態度は、ジョイトイ、無双祭さんも癪に障ったようで、共に最悪との評価。
 そんな2人に僕が告げます。
「あいつの店は、俺がブログでボロクソに書いて、いずれ風評被害で商売にならなくしてやる!」
 ……というわけで、ブログでボロクソに書いてみました(笑)。
 当ブログの読者のみなさん。伊良湖岬に行ったときには、駐車場に入ってすぐ右、店が並んでいるうち、1番手前の店には絶対行かないようにお願いします。きっと嫌な思いをしますよ。
 こんなことなら、最初に大アサリを買った店のお婆ちゃんのところで、牡蠣の金も落としてあげれば良かったと思いつつ、僕は車に戻りました。時刻は午後4時30分。
「さて、そろそろ夕方だけど、これからどうするね?」
 相談した結果、ここを出発して浜松の市街地に着く頃には、6時前後になると思われるので、そこで夕食を摂ることで話がまとまりました。
 僕らは浜松市街を目指し、伊良湖岬を後にしました。 (つづく)