サガミを喰らう(最終話)

 まずもって天ざる(蕎麦2枚)をチャレンジする僕ら。さすがに2枚は余裕をもって食べられそうな感じです。
 茹で時間の間にお腹が膨れると嫌だからとの理由で、今のうちに蕎麦を頼んでおこうとの話になり、1人3枚計12枚の蕎麦を追加注文。
 最初の2枚を平らげて、天ぷらを楽しんでいるところに、圧巻の12枚の蕎麦が到着。こいつはなかなか壮観な光景でした。
 ここからがいよいよ本戦の開始と言ったところでしょうか。各自自分の前に3枚の蕎麦をおいたところで戦闘開始。
 数分後、誰一人敗れることなく、5枚の蕎麦を完食。さすが美食倶楽部でしょ。相談の結果、まだもう少しなら食えそうとの話になり、今度は各々の食べきれそうな枚数を注文することに。
 注文は僕2枚、無双祭さん3枚、ジョイトイ2枚、ホリコ1枚。
 ただこの待ち時間で、完食した5枚のざる蕎麦が効いてきたのか、追加注文の蕎麦が手元に来たときには、僕の腹はかなり膨れた状態に。
 それでも頼んだ以上は、食い切らなくてはとの思いで蕎麦に挑み、何とか食べ切ったのですが、既に美味しく食べられる状態は終えており、無理して食べた次第。他の友人達も同様だったようで、そこで試合終了。諦めたので試合終了です。
 結果、ゲン7枚、無双祭さん8枚、ジョイトイ7枚、ホリコ6枚、計28枚の蕎麦を食った結果となりました。
 会計を済ませたところに、僕らが行った店舗における蕎麦食い放題の記録が掲載されており、15枚とのこと。
「15枚は、どう頑張っても食えないなぁ」
 などと、感想を口々にしながら、店舗迎えのシャトレーゼ(お菓子屋)でデザート類を購入して解散となりました。
 企画をしての感想は、本末転倒かつ食い放題にありがちな話なんですけど、せっかくの美味しい蕎麦なのに、食べ放題の中盤までは早く食べないとならない、という強迫観念から味わって食べることができず、後半は既に腹が膨れて美味しく食べられないという、ジレンマに悩まされました。普通に味わって3枚食った方がいいかなと(笑)。
 あとは企画当初は20代半ばだった僕らが、すっかり30代半ばに差し掛かり、無理しなくなったとしみじみと思いました。昔なら誰かが鼻から蕎麦出して倒れるまで食べたんだろうけど、みんながきちんと食べ切れる量を注文したばかりか、帰宅後も胃もたれせずに済んだとのこと。いやはや、すっかり大人になってしまいました。
 そんなこと言うと、サガミのざる蕎麦食べ放題に行く気には、もうなれないかと思いきや、僕的にはルールや雰囲気が分かったところで、もう1度チャレンジして自分のベストを尽くしてみたいとの気持ちもあるんです。
 ところがジョイトイや無双祭さんに、その思いを打ち明けたところ、
「俺はもうサガミ(のざる蕎麦食べ放題)はいい」
 と、つれない返事。
 次は誰を騙くらかして連れて行こうかと思案しつつ、現在に至りました。
 ではいつになることか知れませんが、また次回作でお会いしましょう。 (サガミを喰らう 完)


サガミを喰らう

 Cast
ゲン (7枚)
ジョイトイ (7枚)
ホリコ (6枚)
無双祭 (8枚)

スタッフ
文章:ゲン
シリーズ構成:ゲン
テーマソング:SMAPライオンハート
企画:美食倶楽部
制作総指揮:ゲン